1/60 MSV FAガンダム (バンダイ)① 工作編

上田信画伯の展覧会で、フルアーマーのボックスアート原画を見る機会に恵まれました。静岡ホビーショーの時期に、フェルケール博物館で開かれていたこの展覧会に飾られた原画は、とても大きく、印刷では再現できない魅力に満ち溢れていました。

秋の千葉しぼりさん主催の旧キット王選手権にてスケールアヴィエーション賞を頂いた本作ですが、そもそものところで、同選手権を目指したものではありませんでした。当時はもっとレアで凄いと言われるようなテーマを探していたのですが、なかなか定まりませんでした。
ホビーショーの後は工作意欲が異常に高まるのですが、事もあろうか1/60ストライクガンダムに、このキットを着せてしまおうと、ガンダムにガンダムを着せるという、一見訳のわからない方針を立てていました。フルアーマーの装甲を1/60PGなどに移植するのが常套手段ですが、PGを組み立てる時間も気力もありませんでしたし、とにかく旧キットの存在が好きなので、丸ごと旧キットの味を活かして完成させたかったのです。
ストライクガンダムはとめぞうさんに譲って頂いたもので、墨入れがしてあったり、パイロットが載っていたりと、フレームにしてしまうには申し訳ない感じのキットでした。
1/144MSVの旧キットをマジンボーンのフレームに着せるように、サクサクと工作は進みました。まずは左半身からですが、さすがに大きいのでいつもより時間はかかりました。
手を焼いたのは太ももでした。ストライクのものをそのまま使う事も考えましたが、どうしても旧キットのパーツを使いたかったので、干渉する箇所を確認しながら超音波カッターでそぎ落としていきました。
ソール部分はストライクの足を詰める事で簡単にフィットさせることができました。簡単と言っても大きくて固いので、何だか力仕事みたいでした。
両足分の装着が終わったところです。ふくらはぎはストライクの外装を外したら、フルアーマーのパーツがピッタリと工作なしてハマりました。
腰もストライクのパーツにフルアーマーのパーツを貼り付けていきます。ポーズをとる都合上、どうしても前と横の装甲板は可動にしたかったので、現物あわせですが工作をしました。シアノンは本当に重宝するマテリアルです。手放せません。
上半身もストライクのパーツがそのまま入りました。
腕もストライクにフルアーマーのパーツをすぽっとかぶせておしまい。何ともお手軽な工作でこのプロポーションはお得です。しかも、ストライクのキットは関節がしっかりしてるので、動かしていても不安がありません。アフターパーツの関節も良いですが、取り付け位置や、取り付けるための工作が大変なので、私にはこれが向いているようです。
いつもの昼飲みで、皆さんにお披露目。カッコいいね!と褒めてもらった力を作業につなげていきます。
フルアーマーで味をしめた私は、鐘ヶ淵にある伝説の模型店で1/60ジョニーライデンも買ってしまったのでした。もちろん、フレームはストライクガンダムを使うつもりです。
買って早々に、辛抱堪らずぱち組をしてしまいました。フルアーマーと並べると身長に差があります。おそらく、これくらいのギャップは難なく吸収できるでしょうから、ニコイチの方針は確定となりました。そして、ここから仕事が異常に忙しくなり、作業の再開は秋までワープしてしまうのです。
そして秋。旧キット王選手権にエントリーしてる皆さんのTweetが賑やかとなり、未だにキットを決めかねていた私は棄権も考え始めていました。ところが、n兄さんから励まされて、フルアーマーで参加する決心がついたのです。先ずは手を付けていなかった武器類をバンバンと接着します。
保留としていたスネも接着。塗装のことがあるので、どのタイミングで接着するかは非常に悩ましいのです。でも、迷った時は接着してしまいます。マスキングとか面倒ですが、進めることが大切だと感じているからです。
手首もキットにパテを詰めて形を変えてみました。
1/60なので段差も半端じゃありません。400番でもラチがあかないので160番で一気に平面を出します。
腰には可動軸を設けたかったのでABSのボールジョイントを仕込みました。
武器も接着が終わり拳も様になってきました。
基本的な工作が完了したのは、もう秋が本番となってきていました。選手権まで時間がありません!この後、最低限のディテールアップと塗装に進むのですが、それはまた次回の講釈で…。(≧∇≦)